北村 美那(読み)キタムラ ミナ

20世紀日本人名事典 「北村 美那」の解説

北村 美那
キタムラ ミナ

明治〜昭和期の教師 詩人・北村透谷の妻。



生年
慶応1年10月18日(1865年)

没年
昭和17(1942)年4月10日

出生地
武蔵国鶴川(東京都町田市)

本名
北村 ミナ

旧姓(旧名)
石坂

学歴〔年〕
共立女学校和漢学科〔明治20年〕卒,インディアナ州ユニオン・クリスチャン・カレッジ,オハイオ州立デファイアンス・カレッジ〔明治39年〕卒

経歴
父は多摩地方における自由民権運動の主導者・石坂昌孝。早くから和漢の学問を学び、明治18年横浜の共立女学校に入学。同年、弟の公歴とともに民権運動を進めていた詩人・北村透谷を知る。19年にキリスト教入信。20年に同校を卒業後、苦悶境涯にあった透谷と激しい恋愛に陥り、彼をキリスト教に導いた。25年正式に透谷と結婚し、間もなく長女を出産するが、27年に夫は思想上の懊悩に苛まれて自殺。その後、アメリカに渡り、インディアナ州ユニオン・クリスチャン・カレッジやオハイオ州立デファイアンス・カレッジで英語を学習。40年に業を終えて帰国し、以後は英語教師として豊島師範学校や品川高等女学校で教えた。晩年は亡夫の詩の英訳に従事した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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