勝間田村(読み)かつまだむら

日本歴史地名大系 「勝間田村」の解説

勝間田村
かつまだむら

[現在地名]勝央町勝間田・太平台たいへいだい

現町域南部に位置する近世出雲往来の宿場村。吉井川支流のたき川の形成する小盆地に立地、条里遺構がみられた。「和名抄」記載の勝田郡勝田かつまだ郷の遺称地。慶長七年(一六〇二)の小早川秀詮朱印状(黄薇古簡集)では勝南しようなん郡勝田村のうち五〇〇石が宮地平蔵に与えられている。「森家先代実録」によれば、在郷町の勝間田や坪井つぼい(現久米郡久米町)など四ヵ町の名を津山城下町名に付けたとあり、同城下第一期の成立期慶長九年から元和年間(一六一五―二四)に在町あげて集団的に移住したと考えられる。のち当地は宿場町として再生する。なお慶長一九年津山藩主森氏の大坂冬の陣出陣に際して当村郷夫六人が出たという(美作一国鏡)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報