勝山藩〈越前国〉(読み)かつやまはん

藩名・旧国名がわかる事典 「勝山藩〈越前国〉」の解説

かつやまはん【勝山藩〈越前国〉】

江戸時代越前(えちぜん)国大野郡勝山(現、福井県勝山市)に藩庁をおいた、初め親藩(しんぱん)、のち譜代(ふだい)藩。藩校は成器堂。1623年(元和(げんな)9)に福井藩の2代藩主松平忠直(ただなお)改易(かいえき)となり、翌24年(寛永(かんえい)1)、越前は福井藩とともに丸岡藩大野藩勝山藩など複数の藩に分割された。勝山藩は松平直基(なおもと)が3万石として成立したが、直基は35年に大野藩へ移封(いほう)、代わって弟の松平直良(なおよし)が入った。しかし、44年(正保(しょうほう)1)に直良も大野藩へ移封となり勝山藩は廃藩、福井藩預かりを経て86年(貞享(じょうきょう)3)に天領となった。91年(元禄4)、小笠原貞信(さだのぶ)が美濃(みの)国高須藩から2万2000石で入り勝山藩が再立藩された。以後明治維新まで8代、小笠原氏が続いた。幕末戊辰(ぼしん)戦争では新政府軍に与して京都周辺の警備を担当した。1871年(明治4)の廃藩置県により、勝山県、福井県、足羽(あすわ)県、敦賀(つるが)県、石川県を経て、81年に再置の福井県に編入された。

出典 講談社藩名・旧国名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android