加賀絹(読み)カガギヌ

デジタル大辞泉 「加賀絹」の意味・読み・例文・類語

かが‐ぎぬ【加賀絹】

加賀地方産の絹織物光沢のある地質染色もよく、裏地に用いて最高とされた。

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精選版 日本国語大辞典 「加賀絹」の意味・読み・例文・類語

かが‐ぎぬ【加賀絹】

〘名〙 (「かがきぬ」とも) 加賀(石川県南部)地方で産出される絹織物。文明年間(一四六九‐八七)に起こり、前田利常奨励で発展した。江戸時代を通じて藩の積極的な政策によって羽二重(はぶたえ)、紬(つむぎ)などを織った。加賀。
庭訓往来(1394‐1428頃)「此外加賀絹、丹後精好」
評判記色道大鏡(1678)三「下帯は、はぶたへにても加賀絹(カカキヌ)にても」

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世界大百科事典(旧版)内の加賀絹の言及

【石川[県]】より

…金沢市の加賀友禅は優雅な絵模様の高級和服として独自の地位を築き,また金沢箔は全国生産の90%以上を占め,おもに京都の西陣織の金銀糸に使用される。古い歴史をもつ絹織物業(加賀絹)は,近世,小松,大聖寺(現,加賀市)を中心に大きく発展した。明治に入って金沢製糸会社などが創立され,明治20年代には金沢を中心に輸出用羽二重の産地となり,1898年には北陸本線,七尾線(七尾まで)が開通,大正初期に生産はピークに達した。…

【小松[市]】より

…その東側を国道8号線と1897年開通の北陸本線が,また海岸沿いに北陸自動車道が縦貫するほか,北陸鉄道が鵜川遊泉寺まで通じる。江戸前期に金沢藩3代藩主前田利常の隠居城となり,城下町の整備,加賀絹,小松表,製茶,瓦生産の保護奨励が行われ,市発展の基礎が築かれた。機械工業が盛んで市の製造品出荷額の50%(1995)を占め,1916年創立の世界的なブルドーザーメーカー小松製作所の企業城下町的な性格を持つ。…

※「加賀絹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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