制御ケーブル(読み)せいぎょけーぶる(英語表記)control cable

日本大百科全書(ニッポニカ) 「制御ケーブル」の意味・わかりやすい解説

制御ケーブル
せいぎょけーぶる
control cable

発電所、変電所、工場、輸送機器などの機器の遠隔操作や自動制御などの制御回路に使用されるケーブル導体サイズは、電流容量のほかに回路の電圧降下を考慮して決定し、線心数は、単心から50心くらいまでが広く用いられている。絶縁体の材料によって、ゴムケーブルとプラスチックケーブルに大別され、一般にゴムケーブルにはスズめっき軟銅線が、プラスチックケーブルには電気用軟銅線が導体として用いられる。一般にゴム被覆をしたものは可撓(かとう)性が良好である。プラスチック被覆をしたものは、取扱いが容易で耐化学薬品性がよく、なかでもCVV(Control-use Vinyl insulated Vinyl sheathed cable、制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル)といわれるものは広範囲に使用されている。近くに電力ケーブルがある場合、静電誘導や電磁誘導によって、制御系に誤動作を及ぼすことがあるので、銅線編組(へんそ)や、銅テープ、アルミテープ、鉄テープまたはこれらの組合せ巻(まき)を行い、遮蔽(しゃへい)している。

[佐久間照夫・大木義路]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例