刈菰の・刈薦の(読み)かりこもの

精選版 日本国語大辞典 「刈菰の・刈薦の」の意味・読み・例文・類語

かりこも‐の【刈菰の・刈薦の】

(「かりごもの」とも)
① 刈り取ったこもの乱れやすいところから、「みだる」にかかる。
古事記(712)下・歌謡「うるはしと さ寝しさ寝てば 加理許母能(カリコモノ) 乱れば乱れ さ寝しさ寝てば」
② 刈ったこもがしおれやすいところから、「心もしのに」にかかる。一説に、「篠(しの)」の意をかけるともいう。
万葉(8C後)一三・三二五五「夏麻(なつそ)引く 命かたまけ 借薦之(かりこもの) 心もしのに 人知れず もとなそ恋ふる 息の緒にして」

かるこも‐の【刈菰の・刈薦の】

刈った菰から芽が出るところから「芽」と同音の「目」にかかる。
平中(965頃)三七「沼水に君は生ひねどかるこものめに見す見すも生ひまさるかな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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