切回向(読み)きりえこう

精選版 日本国語大辞典 「切回向」の意味・読み・例文・類語

きり‐えこう ‥ヱカウ【切回向】

〘名〙
勤行(ごんぎょう)の終わりに「又願当寺草創以来過去帳連名諸精霊、年忌月忌中陰諸精霊、及以三界万霊有縁無縁乃至法界平等利益」という文を唱えてする回向最後にする回向。
浄瑠璃・心中天の網島(1720)橋尽し「寺の念仏も切ゑかう有縁無縁乃至法界平等の声をかぎりに」
② 寒の三〇日の念仏修行寒念仏)のうち、最後の日の修行。寒明けの節分の日がそれにあたる。
※雑俳・柳多留‐初(1765)「寒念仏鬼で目をつく切り回向」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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