再開発地区計画制度(読み)さいかいはつちくけいかくせいど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「再開発地区計画制度」の意味・わかりやすい解説

再開発地区計画制度
さいかいはつちくけいかくせいど

工場跡地などの大規模な区域の土地利用転換を民間事業者などの企画力,資金を活用して具体的な都市像を実現するために一体的かつ総合的に誘導するための制度である。 1988年に都市再開発法と建築基準法の一部を改正して設けられたもの。業務と住宅の複合的なプロジェクトを進めたい場合,従来用途地域をすべて変えずに,プロジェクトを進めたい部分だけ容積率や用途などを変更し,個々の建築物の認定などを通じて実現していく,というのが主な仕組みである。新たに必要となる公共施設の整備負担は公共団体と話し合われる。今後ウォーターフロント地域や工場跡地などを中心に大規模に活用されるであろうが,計画の公開が課題である。また,権利が錯綜している地区では調整手法がないと適用が難しい。計画技術的には総合設計と異なり一方的な規制緩和であり疑問がある。

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