内儀・内義(読み)ないぎ

精選版 日本国語大辞典 「内儀・内義」の意味・読み・例文・類語

ない‐ぎ【内儀・内義】

〘名〙 他人の妻を敬っていう語。近世、特に町家の妻に対していう。さらに敬って「おないぎ」とも。内方(ないほう)
※菅家文草(900頃)五・仮中書懐詩「女児遵内義、外孫逐阿耶
※虎寛本狂言・髭櫓(室町末‐近世初)「お内儀と喧嘩をなされたではござらぬか」
[補注]近世前期の上方では、相手が上流武家や豪商など最も身分の高い場合に「おくさま」、中流以上の場合に「おいえさま」、中流階級の場合に「ないぎ」、それ以下の場合に「おかさま」と区別した。ただし、相手の身分だけで決まるのではなく、話者と相手との上下関係という相対的関係にもよるため、同一人物が複数の呼称で表わされることもあった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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