全権大使(読み)ぜんけんたいし

精選版 日本国語大辞典 「全権大使」の意味・読み・例文・類語

ぜんけん‐たいし【全権大使】

〘名〙 (「特命全権大使」の略) 国家代表し、外交全権を委任されて交渉に当たる外交使節中で第一階級の官吏各国に派遣され、本国政府の命をうけて外交の任にあたる。大使。比喩的に、代表としてすべてを任され事にあたる人。
東京日日新聞‐明治六年(1873)九月一三日「全権大使岩倉公、及び随行の官員横浜へ着港せり」

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デジタル大辞泉 「全権大使」の意味・読み・例文・類語

ぜんけん‐たいし【全権大使】

特命全権大使」の略。
[類語]使い使節特使正使密使急使使者特命全権大使

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世界大百科事典(旧版)内の全権大使の言及

【外交】より

…この当時,国家の対外政策の目的とは,国王の版図の拡大であり,国王の財源の増大であり,国王の栄光の発揮であった。外交官はこの目的の実現に奉仕すべき臣下であり,全権大使とは他国にあって国王を代理して交渉の任にあたるものとされたのである。〈宮廷外交〉の時代には,秘密外交方式は当然のこととされ,他国の国情のスパイから,宮廷内の反対派を籠絡(ろうらく)する陰謀工作や,軍事力の威嚇を用いる一方,賄賂や地位で誘う〈ムチとアメ〉の策略が使われるなど,多様な外交戦術が駆使された。…

※「全権大使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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