入学式/卒業式(読み)にゅうがくしき/そつぎょうしき

大学事典 「入学式/卒業式」の解説

入学式/卒業式
にゅうがくしき/そつぎょうしき

入学および卒業の際に行われる儀式。小学校,中学校,高等学校等では,入学式・卒業式は学習指導要領で定められる特別活動に該当するが,大学についてはとくに式に関する法令がなく,各校が学内行事として独自に行っている。大学における最初の卒業式の事例は,明治10年(1877)の東京大学(当時)である。帝国大学が設置されてからは,東京帝国大学の卒業式への天皇臨幸をはじめ,各帝大の卒業式に皇族や文部大臣等が臨席した。また成績優秀者に対しては恩賜の銀時計を授与するなど格式の高い式典と位置付けられ,これは大学令の施行により帝大の卒業制度が変更される前年の1918年(大正7)まで存続した。現在の卒業式では,学士課程修了を証明する学位記の授与があわせて行われる。また袴等を着用する女性も見られるなど,シンボリックな儀式となっている。欧米では入学式を行わない国が多い一方,卒業式ではセレモニーが行われ,英米の大学の卒業生はアカデミック・ドレスを着用して出席する。
著者: 黒川直秀

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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