光明寺残編(読み)こうみょうじざんぺん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「光明寺残編」の意味・わかりやすい解説

光明寺残編
こうみょうじざんぺん

光明寺(三重県伊勢(いせ)市)が1670年(寛文10)焼失したのち、光明寺残存古文書調査の過程で発見された数紙の朽損文書を補綴(ほてい)して1巻としたもの。(1)軍勢交名(きょうみょう)、元弘(げんこう)元年日記、関東御教書(みぎょうしょ)案、(2)後醍醐(ごだいご)天皇綸旨(りんじ)案、(3)後醍醐天皇綸旨案、足利高氏(尊氏)(あしかがたかうじ)請文(うけぶみ)案、(4)足利高氏御教書案、吉見円忠施行(しぎょう)状案、の4種の残簡よりなり、いずれも元弘の変~建武(けんむ)中興の時期の動静を知るための基本史料。光明寺現蔵。『群書類従』巻454所収。

[新田英治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例