伝肇寺(読み)でんちようじ

日本歴史地名大系 「伝肇寺」の解説

伝肇寺
でんちようじ

[現在地名]小田原市城山四丁目

旧城下町の西北端、板橋いたばしとの境にある。浄土宗、樹高山西照院と号し、本尊阿弥陀如来。「風土記稿」は正安二年(一三〇〇)道心無極斎が草庵を結び、永徳年間(一三八一―八四)良肇が筋違橋すじかいばし町の大蓮だいれん寺東隣に創建したという。北隣に北条氏照の奥州屋敷があり、天正一二年(一五八四)の北条家朱印(県史三)で、

<資料は省略されています>

と、屋敷防衛のため隣接する寺地に堀を開削することと樹木で寺を囲うことを命じた。この後同一五年、北条氏の臣朝倉政元知行地を買得して寺地とし(二月二八日「北条家裁許朱印状」同書)、移転した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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