伊香具神社(読み)いかぐじんじや

日本歴史地名大系 「伊香具神社」の解説

伊香具神社
いかぐじんじや

[現在地名]木之本町大音

大音おおと集落の東、香具山(伊香山・伊香胡山)の南麓に鎮座する。旧県社。祭神伊香津臣いかつおみ命。「帝王編年記」養老七年(七二三)条に記される余呉よご湖の羽衣伝説に登場する伊香刀美で、伊香連の祖とされる。境内社に奥之宮おくのみや神社・三之宮さんのみや神社・白山神社・伊香招魂社、境外摂社に意太おた神社がある。「三代実録」貞観元年(八五九)正月二七日条に「従五位上勲八等伊香神従四位下」とみえ、同八年閏三月七日条によると「伊香神」が従四位上に叙されている。近世までは大音大明神と通称される。「延喜式」神名帳の伊香いか郡のうちにみえる名神大社伊香具イカゴノ神社」に比定される。「興福寺官務牒疏」に「伊香神 在同郡伊香庄大音、祭神伊香津臣命」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報