伊沼村(読み)いぬまむら

日本歴史地名大系 「伊沼村」の解説

伊沼村
いぬまむら

[現在地名]中富町伊沼

八日市場ようかいちば村の南、飯富いいとみ村の北にあり、七町ほどの村域を有する。「甲斐国志」は村名の由来を「飯沼ノ転語ナルベシ」と記す。小名に鍛冶屋村かじやむらがある。慶長古高帳には井沼とあり、高四八石余、幕府領。寛文一一年(一六七一)検地帳(県立図書館蔵)によれば高一〇〇石余、反別田六反余・畑二七町二反余・屋敷四反余、屋敷数二三。家数・人数は文化(一八〇四―一八)初年には七七軒・三〇五人(甲斐国志)、安政五年(一八五八)七六戸・三五五人、明治三年(一八七〇)七五戸・三二五人であった(中富町誌)。明治時代初期の当村には富士川運輸会社の分社が設立されており(山梨県史・中富町誌)、富士川舟運の伝統は江戸時代にさかのぼるものと推測される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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