今小路郷(読み)いまこうじごう

日本歴史地名大系 「今小路郷」の解説

今小路郷
いまこうじごう

今小路町の地にあたり、東大寺七郷のうちでも古く、天仁三年(一一一〇)四月の僧勝俊家地売券(吉井良尚氏所蔵文書)に「沽却家地事 合七尺五間者 在今小路北辺」とあり、鎌倉時代には東大寺郷今小路の家地・敷地が盛んに売却されている(東大寺文書)。嘉元二年(一三〇四)の有徳人注文(東大寺文書)によると、今小路の有徳人(富裕郷民)は上二人、下四人の計六人で、このなかに「中御門」「ミヤスミ」「スシヤウヰン」の者が含まれている。正長元年(一四二八)・永正二年(一五〇五)の転害会記(東大寺文書)によると、今小路郷の郷民屋号に鍛冶屋・シュカイ屋・薬屋・三ヶ月屋がみえ、天文八年(一五三九)には「シユシヤウヰン」の練屋がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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