今南庄(読み)いまみなみのしよう

日本歴史地名大系 「今南庄」の解説

今南庄
いまみなみのしよう

山路やまじ(現東灘区)都賀とが(現灘区・東灘区)に隣接した庄園。比定地は不詳。「水左記」永保四年(一〇八四)四月二五日条には今南庄がみえ、山路庄との間で相論があった。貞応三年(一二二四)以後と推定される宣陽門院領目録(島田家文書)によると、新御領の一つに当庄があげられ、祈願所領の一つであった。貞永二年(一二三三)正月二五日の文屋則安田地売券案(摂津勝尾寺文書)では、武岡名内神戸田一段の年貢二斗のうち一斗を今南庄政所に弁済することになっていた。嘉元二年(一三〇四)七月の後深草上皇葬儀の際、敷設の厚畳三帖・伊与簾三間が当庄の負担となっている(「後深草院崩御記」公衡公記)。応永二六年(一四一九)四月一九日の足利義持御判御教書案(集古文書)によると、都賀庄今南とみえ、下司職が清和せいわ(現京都市上京区)に安堵されている。

今南庄
いまみなみのしよう

興福寺雑役免田。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の十市東郷に「今南庄十六町二反小」とあり、うち不輸田畠一一町三反の内訳条里(括弧内は坪数)は、左京田三町反が一九条三里(八)(四カ)(一)、三三条三里(二)、左衛門府田二町四反が一九条二里(二)・三里(一)、無主位田六反が一九条三里(一)、主殿寮一町が一九条三里(一)、(ママ)衛門府田一町六反が一九条三里(二)、左兵衛府田一町が一九条三里(一)、右兵衛府田一町が二〇条三里(一)である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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