仁位館跡(読み)にいやかたあと

日本歴史地名大系 「仁位館跡」の解説

仁位館跡
にいやかたあと

[現在地名]豊玉町仁位 中村

島主宗氏の居館跡。南北朝期の頃、少弐氏に従って筑前にも所領を有した宗盛国は、長男経茂(宗慶、少弐氏の守護代)とともに筑前国の経営にあたり、対馬には次男の宗香を置いて支配させた。宗香は仁位中にいなか村に館を構え、仁位宗香または中村宗香として知られる。宗香の子澄茂は対馬島主(守護)となっていたことは確かで、永和四年(一三七八)の木坂八幡宮棟札銘に大檀那当州守護是宗朝臣伊賀守澄茂とみえ、また澄茂が発給した宛行状が文中年間(一三七二―七五)から明徳三年(一三九二)の間に集中してみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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