人穴村(読み)ひとあなむら

日本歴史地名大系 「人穴村」の解説

人穴村
ひとあなむら

[現在地名]富士宮市人穴

上井出かみいで村の北、富士山西麓の富士川支流しば川上流左岸に位置する。地名は富士山の火山活動によって形成された風穴が地内に存在することに由来する。「吾妻鏡」の建仁三年(一二〇三)六月三日条に富士山麓に「有大谷号之人穴」とあり、鎌倉幕府二代将軍源頼家が新田忠常主従六人に人穴を探索させ、忠常は従者四人をなくしながら一昼夜をかけて人穴探検から帰参している。古老がこの人穴は浅間大菩薩(富士山の神)の御在所だといったとの付記があり、当時すでに人穴は神聖視されていたようである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android