亭長(読み)ていちょう

精選版 日本国語大辞典 「亭長」の意味・読み・例文・類語

てい‐ちょう ‥チャウ【亭長】

〘名〙
① 中国古代の宿駅役人の長。秦・漢代、盗賊逮捕取調べや省門守備など、警察の任にあたらせた。〔史記‐項羽本紀〕
② (店名に多く「亭」の字を使ったところから) 料理店茶店などの主人

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普及版 字通 「亭長」の読み・字形・画数・意味

【亭長】ていちよう(ちやう)

宿場の長。唐・李華古戦場を弔ふ文〕亭長、予にげて曰く、此れ古戰場なり。嘗(かつ)て三軍(くつがへ)し、にして鬼哭す。天陰(くも)れば則ち聞ゆと。~秦かか、將(は)た代か。

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世界大百科事典(旧版)内の亭長の言及

【渡し】より

…黄河では,周の武王が殷の紂王を討ったときに八百諸侯が会盟したという孟津,太公望呂尚が食物を売ったという棘津(きよくしん),魏や衛が城を築いた延津,白馬津などが名高い。最初は軍事的,警察的な目的で設置されたのであって,戦国から漢代にかけては警察署と宿舎を兼ねた亭が置かれ,亭長がこれを管理した。 渡し場が制度的に明確になるのは関津が整備される隋・唐以降で,刑部司門の管轄下に置かれた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」