交差いとこ婚(読み)こうさいとここん(英語表記)cross-cousin marriage

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「交差いとこ婚」の意味・わかりやすい解説

交差いとこ婚
こうさいとここん
cross-cousin marriage

親同士が異性兄弟姉妹の関係にあるいとこ同士の結婚。交差いとこ婚には父方もしくは母方の一面的 unilateral交差いとこ婚と,父方の交差いとこであり同時に母方の交差いとこでもある両面的 bilateral交差いとこ婚がある。交差いとこ婚の最大の特徴は,それがある社会なり文化のなかでしばしば命令的ないしは優先的に行われてきたことであり,その意味をめぐってさまざまな学説が展開されてきた。日本的な概念では,ある男性が父方交差いとこ婚を行うことは,父の代に自分の家から嫁として出た女性の娘を自分の家に取返すことであり,母方交差いとこ婚は,父の代と自分の代の2代にわたって同一の家から嫁をもらうことであり,両面的交差いとこ婚は2世代以上にわたってそれぞれの姉妹を交換し合うことでもある。いずれの場合もそれぞれの親族構造を前提として,配偶者獲得の確実かつ有利な手段として実行されてきた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「交差いとこ婚」の意味・わかりやすい解説

交差いとこ婚
こうさいとここん

いとこ婚

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android