亜塩素酸(塩)(読み)アエンソサン

化学辞典 第2版 「亜塩素酸(塩)」の解説

亜塩素酸(塩)
アエンソサン
chlorous acid(chlorite)

HClO2(68.46).ジオキソ塩素酸ともいう.亜塩素酸バリウムBa(ClO2)2希硫酸を加え,生じた硫酸バリウムを,濾別すると得られる.水溶液中でのみ存在する.pKa 2.31(25 ℃).室温では不安定で,

により分解する.亜塩素酸バリウムは,二酸化塩素を水酸化バリウムおよび過酸化水素と反応させると生じるが,これを原料として,複分解で酸および各種の金属塩がつくられる.アルカリ金属塩はかなり安定であるが,重金属塩は不安定である.いずれも強い酸化力を有し,酸や有機物の混入加熱,衝撃により爆発する.酸化剤,漂白剤に用いられる.[CAS 13898-47-0][別用語参照]亜塩素酸ナトリウム

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報