二次富鉱帯(読み)にじふこうたい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「二次富鉱帯」の意味・わかりやすい解説

二次富鉱帯
にじふこうたい

有用金属は天然では硫化物炭酸塩ケイ酸塩酸化物などの鉱物として存在する。これらの鉱物が地下水や地上水あるいは風雨などの作用を受けると、他種の鉱物に変化し、もとの鉱物より有用金属の含有量が高い鉱物に変化することがある。このような、二次的に含有量の高くなった鉱物が集まった部分を二次富鉱帯とよぶ。鉱床の外縁部に認められることが多い。たとえば、マンガンは炭酸塩、ケイ酸塩の鉱物として鉱床を形成しているが、この鉱床の外縁部や地表に近い部分では、二酸化マンガンとなって、濃集度が高くなっていることがある。このような部分をさす。二次富鉱帯は、乾燥した、熱帯性気候が卓越した地域や、水の循環が比較的悪い所に発達することが多い。

[飯山敏道]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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