事繁(読み)ことしげし

精選版 日本国語大辞典 「事繁」の意味・読み・例文・類語

こと‐しげ・し【事繁】

〘形ク〙
① する事が多くて忙しい。また、物事が頻繁である。せわしい。
源氏(1001‐14頃)澪標「さやうのことしげき職には堪えずなむ」
② 人のうわさがやかましい。評判がうるさい。
万葉(8C後)八・一五一五「事繁(ことしげき)里に住まずは今朝鳴きし雁にたぐひてゆかましものを」
③ おおげさである。ぎょうぎょうしい。
※今鏡(1170)一「御門みゆきよりもことしげからぬものから、はなやかにめずらしく」
④ 繁雑である。わずらわしい。
宴曲・撰要目録(1301‐19)序「二首の歌を列ぬ。残りは事しげければ、心皆これに足りぬべし」
ことしげ‐さ
〘名〙

こと‐しげ【事繁】

〘形動〙 忙しいさま。多忙なさま。また、繁雑でわずらわしいさま。
※続後撰(1251)夏・二二三「露むすぶまがきに深き夏草の何ともなしにことしげの身や〈藤原実氏〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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