亀山焼古窯跡(読み)かめやまやきこようせき

日本歴史地名大系 「亀山焼古窯跡」の解説

亀山焼古窯跡
かめやまやきこようせき

[現在地名]長崎市伊良林二丁目

江戸時代の陶磁器窯の跡。文化四年(一八〇七)長崎八幡やはた町の大神甚五平・山田平兵衛・古賀嘉兵衛・万屋治吉が長崎奉行所の産業元手銀を借用して開窯、のち大神家の単独経営となった。オランダ船に水甕を納入する目的で始められたが、同五年から同九年まで船の入津がほとんどなかったため目算はずれとなり、同一〇年頃に天草陶石を用いた磁器製作に転じている。嘉永二年(一八四九)奉行所産業方と乙名らの監督下となり、安政元年(一八五四)からは江戸の今戸焼の井田吉六が三ヵ年滞在したが、慶応元年(一八六五)に閉窯(「亀山一件」長崎図書館蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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