乾拓(読み)カンタク

デジタル大辞泉 「乾拓」の意味・読み・例文・類語

かん‐たく【乾拓】

拓本をとる技法の一。対象物に紙を押し当て釣鐘墨つりがねずみなどでこすることで、凹凸を写し取る。濡らすことで史料価値が減じる木製の対象物などに適する。→湿拓
[補説]コインに紙を当て、鉛筆でこすって写し取るのも乾拓の一種

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精選版 日本国語大辞典 「乾拓」の意味・読み・例文・類語

かん‐たく【乾拓】

〘名〙 石碑から拓本を取る時、墨汁を使わないで蝋墨(ろうずみ)または釣鐘墨で摺(す)ること。

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世界大百科事典(旧版)内の乾拓の言及

【印刷】より

…〈摺拓〉は水で湿らせた紙を碑面に密着させ,パッドに墨を塗って軽く紙面を打ち,碑文を写しとるのである。日本では紙を湿らさずに〈釣鐘墨〉を塗る〈乾拓〉の方法が行われる。 後漢末には道教が起こる。…

※「乾拓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」