九頭村(読み)くずむら

日本歴史地名大系 「九頭村」の解説

九頭村
くずむら

[現在地名]日高村九頭

岩目地いわめじ村の南、日下くさか川中流南岸の低湿地で「土佐州郡志」に「在岩目地南、東限久坂村、西限加茂村藤之森、南限久坂山、北限加茂久坂之川、東西十五町余、南北八町余(中略)其土青黒」とある。天正一八年(一五九〇)の九頭入沢岩目地地検帳に村名がみえ、地積二九町四反余。このうち尾川おがわ(現佐川町)の近沢氏領三町九反余を除きほとんどが佐川番給地で、「舟一サウ」「コモ荒」「定荒コモ」など土地柄を示す表示が多い。

近世の九頭村は、正保郷帳(「寛保郷帳」所引)および寛文七年郷帳(「南路志翼」所収)などによれば日下村の枝郷とされているが、元禄郷帳以降は独立行政村としてあらわれ、入沢いりさわ村を事実上枝郷としていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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