久保 一雄(読み)クボ カズオ

20世紀日本人名事典 「久保 一雄」の解説

久保 一雄
クボ カズオ

昭和期の映画美術監督,洋画家



生年
明治34(1901)年2月16日

没年
昭和49(1974)年1月26日

出生地
群馬県藤岡市上大塚

学歴〔年〕
川端画学校〔大正12年〕卒

主な受賞名〔年〕
独立賞(第14回)〔昭和19年〕「雪の石狩牧場」,毎日映画コンクール美術賞(第6回・昭26年度)「どっこい生きてる」

経歴
画家を志すが、大正9年頃日活向島撮影所に入所し、映画の書き割りを作る背景師となる。日活京都に移り、撮影所の労働組合書記長だったため、治安維持法施行後、投獄される。昭和10年PCL(現・東宝)に入社、映画美術を手がける。東宝争議の後、レッドパージにあい、独立プロの映画美術を担当。主な映画作品に「どっこい生きてる」「樋口一葉」「妻よ薔薇のように」「人情紙風船」「素晴らしき日曜日」「太陽のない街」「松川事件」などがある。また洋画家として独立展に出品し、13年同展初入選、22年独立美術協会準会員、23年会員。港やサーカスを多く描いた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報