丹波津(読み)たにはのつ

日本歴史地名大系 「丹波津」の解説

丹波津
たにはのつ

宇治川と桂川の合流点付近にあったと考えられる古代の津。宇治川・桂川の河道の変遷が激しく位置の確定はむずかしいが、もりに鎮座する玉田たまだ神社がもと丹波津宮と称したといい、位置比定の手掛りになる。

殿暦」永久四年(一一一六)三月一六日条に「今夜俄下丹波津辺、奈良方違也」とみえ、翌一七日条に「鶏鳴出丹波津、卯時許向富家」とあって、著者藤原忠実は方違のため丹波津へ向かっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報