中国相撲(読み)ちゅうごくずもう

改訂新版 世界大百科事典 「中国相撲」の意味・わかりやすい解説

中国相撲 (ちゅうごくずもう)

中国で行われる摔跤(摔交)(しゆつこう)のこと。レスリングに近く,競技者は刺子の柔道着のようなユニフォームを着て靴をはき,直径約7mの円型土俵でフォールをめざして闘う。3ラウンド制で,1ラウンド3分,相手の体が地面に触れると3点,相手の体を持ち上げて,自分の肩より上に上げれば2点というような得点が決まっているが,別ルールもある。古くから力くらべが行われ,角力と書いたが,漢代に入ると角觝角抵)(かくてい)と呼ばれて一般化した。宋代には杭州のような大都市の縁日で角觝が人気を呼んだ。その後〈相撲〉とも呼ばれたが,清代に摔跤と改称され,1953年からは全国選手権が開催されている。内モンゴルにはこれとよく似たナーダムという競技があり,きわめて盛んである。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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