中原(中国)
ちゅうげん
夏(か)、殷(いん)、周三代が都を置き、中国文化の発祥地とされる黄河中流域を中心とした地域。中華、中国ともよばれ、周辺の夷狄(いてき)の地とは区別される。しかし、漢民族が形成され絶えず周辺諸民族を同化させながら中華の枠が拡大していくにつれ、中原の地も拡大していく。魏晋(ぎしん)南北朝時代に揚子江(ようすこう)中・下流域を中心とする江南が開拓され、北宋(ほくそう)代以降はその地が華北にかわって経済的中心地になると、華北全体を中原とよぶようになる。
[鶴間和幸]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例