並大名（読み）ならびだいみょう

精選版 日本国語大辞典

ならび‐だいみょう ‥ダイミャウ【並大名】

〘名〙

① 歌舞伎などで、大名に扮(ふん)して、立役の後ろ、または左右に並んでいるだけで、格別の台詞や仕草などのない役。

※洒落本・廓大帳（1789）自叙「茶屋の床机に連し、雛妓(しんぞう)小三板(かぶろ)のならび大名」

② 転じて、名をつらねるだけで、少しも重要でない人々をさげすんでいう語。

※滑稽本・大千世界楽屋探（1817）下「並大名(ナラビデヘミャウ)の神めらが、亭主は居ぬか、但は猿か」

出典　精選版 日本国語大辞典