両独通貨統合(読み)りょうどくつうかとうごう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「両独通貨統合」の意味・わかりやすい解説

両独通貨統合
りょうどくつうかとうごう

1990年7月1日をもって旧東独マルクを旧西独のそれに組み入れたこと。 1989年の東ヨーロッパ民主化の流れの中でベルリンの壁が崩れ,90年5月 18日に東西ドイツ間で通貨統合に関する条約 (通貨・経済・社会保障同盟の創設に関する国家条約) が結ばれて実現した。同年 10月の東西ドイツ統一を前にした7月1日に発効。条約によると,東独マルクと西独マルクを基本的に1対1の比率で交換し,東独はその経済主権をほぼ完全に西独に委譲した。しかし東独での激しい物価高騰や,1000億マルクに及ぶ西独側の大きな財政負担など,数々の問題を抱えての通貨統合であった。

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