下小岩村(読み)しもこいわむら

日本歴史地名大系 「下小岩村」の解説

下小岩村
しもこいわむら

[現在地名]江戸川東小岩ひがしこいわ一―五丁目・南小岩みなみこいわ一―八丁目

中小岩村・伊予田いよだ村の南に位置し、西は興野宮おきのみや村・上一色かみいつしき村、南は笹ヶ崎ささがさき村・鹿骨ししぼね村、東は江戸川を隔てて下総国葛飾郡市川村。元佐倉道が通る。中世葛西かさい御厨のうちで、応永五年(一三九八)八月日の葛西御厨田数注文写(鏑矢記)に「下小宿(岩)廿三丁九反 公田三(丁)六反」とある。また当地に残る地字の中曾根なかそね耕地こうちは、同注文写にみえる「中曾根 四丁八反 公田三反大」にあたる。北条氏所領役帳には会田中務丞分として葛西「小岩」一〇二貫二五〇文が記載されている。永正六年(一五〇九)冬、連歌師宗長は江戸の館から隅田川を下り今井いまい津で舟を降り、下総国を旅して、市川渡を渡り当地の善養ぜんよう寺に着いた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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