上高津村(読み)かみたかつむら

日本歴史地名大系 「上高津村」の解説

上高津村
かみたかつむら

[現在地名]土浦市上高津

粕毛かすげ村の南に位置する。元徳二年(一三三〇)一二月二二日の常陸国信太庄京進年貢支配状(東寺百合文書)に「上高井郷 四貫六百四十七文」とあり、上高井郷は上高津に比定される。興国二年(一三四一)九月二三日には、高師冬が屋代信経を先導として高井たかい(城主は不明)を攻撃している(土浦市史)

江戸初期に土浦藩領となり、寛永一〇年(一六三三)西尾忠照によって検地が実施された(「県方集覧」酒井泉氏蔵)。慶応元年(一八六五)九月作製の三高津村絵図(国立史料館蔵)には池のほかに、桜川油免あぶらめん谷原には三高津(上中下の高津村)の入会地、備前びぜん川には三高津水門が描かれている。天和二年(一六八二)一一月の乍恐以口書ヲ御訴訟申上候事(「飯田村酒井家日記」酒井源蔵氏蔵)に「殊ニ桜川高水御座候得共銭亀橋如何と被思召、又ハ土浦方之堤を大事ニ思召、高津村之堤御切被成候得共」とあり、桜川氾濫には高津村の堤を切ったため、矢作やはぎ飯田いいだ佐野子さのこ宍塚ししつか粕毛の各村は被害を受けた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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