上野毛村(読み)かみのげむら

日本歴史地名大系 「上野毛村」の解説

上野毛村
かみのげむら

[現在地名]世田谷区上野毛一―四丁目・野毛三丁目・中町なかまち一丁目・同三―四丁目・瀬田せた三丁目・用賀ようが一丁目

瀬田村の東にある。荏原えばら郡に属する。村内を高輪台たかなわだい(現港区)と通じる往還(品川道)が東西に通り、南北に古街道(鎌倉海道)が貫く。六郷ろくごう用水が南西部を流れる。古くは多摩川のほとりまで村域であったが、洪水で「淵崩」となり、橘樹たちばな諏訪河原すわがわら(現神奈川県川崎市高津区)との間で境争論となり、結果論地はほとんど諏訪河原村に組込まれたという(風土記稿)。文禄三年(一五九四)荏原郡世田谷領之内上野毛御縄打水帳(田中家文書)によれば、田三町余・畑一〇町九反余・屋敷三反余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報