上才原村(読み)かみさいばらむら

日本歴史地名大系 「上才原村」の解説

上才原村
かみさいばらむら

[現在地名]上齋原村上齋原・上の郷かみのごう下の郷しものごうてらはら木路きろ樽原たるばら石越いしごし天王てんのう平作原へいさくばら小林こばやし恩原おんばら遠藤えんどう赤和瀬あかわせ大木山おおぎやま中津河なかつこう人形峠にんぎようとうげみやたに

吉井川の源流に位置し、南は下才原村・羽出はで(現奥津町)西北条さいほくじよう越畑こしはた(現鏡野町)、東は東北条とうほくじよう倉見くらみ(現加茂町)と因幡国、西および北は伯耆国。天正元年(一五七三)一〇月一三日の小早川隆景書状(萩藩閥閲録)に「至奥津・才原一勢可被打出候」とあり、配下の者に当地方への出陣を命じている。正保郷帳では高三〇七石余、うち田方二五五石余・畑方五二石余。「作陽誌」では家数一〇二・人数五七九。元禄一〇年(一六九七)美作国郡村高辻帳の改出高五二石余・開高五三石余。「美作鬢鏡」や文政元年(一八一八)の津山領郷村帳、郷中御条目(津山郷土博物館蔵)では上齋原村と表記する。「作陽誌」によれば、広大な恩原に水源をもつ恩原川は沼谷川・杉小屋川・中津山川・安加和世川・幾呂川を集め、少し下って湯谷川が注ぐが、上才原村を貫流するので才原川といい、奥津おくつ川につなぐ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android