上広瀬村(読み)かみひろせむら

日本歴史地名大系 「上広瀬村」の解説

上広瀬村
かみひろせむら

[現在地名]狭山市上広瀬

柏原かしわばら村の南西、北東流する入間いるま川左岸にある。高麗こま郡に属し、北は下広瀬村持添新田、西は根岸ねぎし村、南は下広瀬村・入間入間川いるまがわ村。柏原村境を南北に信濃街道、中央を飯能へ向かう道が東西に通る。「和名抄」記載の入間郡広瀬郷の遺称地とされ、貞観一四年(八七二)三月九日の貞観寺田地目録帳(仁和寺文書)にみえる広瀬庄、承元二年(一二〇八)三月一三日の関東下知状写(報恩寺年譜)などにみえる春原はるはら庄広瀬郷はいずれも当地を含むと考えられている。小田原衆所領役帳には他国衆三田弾正少弼の所領として高麗郡の広瀬がみえ、地内広瀬神社所蔵の天正一〇年(一五八二)九月吉日奉納の懸仏銘に「高麗郡広瀬之郷」とある。

上広瀬村
かみひろせむら

[現在地名]国府町上広瀬

みや川中流右岸にあり、対岸村山むらやま村。天正一五年(一五八七)一二月一三日に金森長近が元江馬氏家臣河尻勘平に与えた知行宛行状(国府村史)に「五十五石三斗壱升 広瀬郷之内上広瀬村之内」とみえる。慶長一〇年(一六〇五)の飛騨国郷帳では広瀬郷に属し、田方一八〇石余・畑方一〇四石余、物成八五石余。同一八年の郷帳では高四四八石余。元禄検地反歩帳によると高三五二石余、田二三町一反余・畑一二町七反余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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