上小河原村(読み)かみこがわらむら

日本歴史地名大系 「上小河原村」の解説

上小河原村
かみこがわらむら

[現在地名]甲府市上小河原町・国母こくぼ二―六丁目・高畑たかばたけ三丁目

高畑村の南にある。東境あら川が南へ流れ、同川に合流するぬま(沼尻川)小松田こまつだ(中関川)四歩しぶ(精進川または祓戸川)の流路にあたる。かつては荒川東岸にある山梨郡中小河原村・下小河原村一村だったという(甲斐国志)。慶応四年(一八六八)熊野権現由緒書(社記)によれば、往古当村の北にある笠屋かさやの地に人戸があり、笠屋郷と称した。のち度々の洪水で集落は移転し、戦国期には荒川の氾濫で村が東西に分断され、その後上・中・下の三ヵ村に分れたという。天正二〇年(一五九二)二月一四日の加藤光政身延山末寺屋敷免許状(久遠寺文書)に「上小河原」の本林坊がみえる。文禄三年(一五九四)一〇月二一日西村左馬助は浅野氏から上小河原村内一八五石余を宛行われた(「浅野長政知行書立」西村文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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