日本大百科全書(ニッポニカ) 「三菱地所(株)」の意味・わかりやすい解説
三菱地所(株)
みつびしじしょ
大手不動産会社。賃貸ビル業の最大手。1937年(昭和12)に三菱合資の地所課を継承して設立。1953年(昭和28)には、財閥解体により解散した三菱本社の第二会社である陽和不動産および開東不動産を合併した。事業の基盤である東京都心の丸の内地区を三菱社が取得したのは1890年(明治23)。明治の終わりには「一丁(いっちょう)ロンドン」とよばれたれんが造りのビル街が出現し、1923年(大正12)には丸ノ内ビルヂング(丸ビル)が完成した。三菱地所は1960年代以降、丸の内地区の全面的再開発を実行するとともに、住宅・レジャーなどビル賃貸以外の新規事業にも進出した。ニューヨーク市中心部のロックフェラー・センターの経営にも乗り出したが、その後撤退。資本金1365億円(2008)、売上高5247億円(2008)。
[橘川武郎]
『三菱地所株式会社社史編纂室編『丸の内百年のあゆみ 三菱地所社史』3冊(1993・三菱地所株式会社)』
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