三浦安針墓(読み)みうらあんじんのはか

国指定史跡ガイド 「三浦安針墓」の解説

みうらあんじんのはか【三浦安針墓】


神奈川県横須賀市西逸見町にある三浦安針(按針)の墓。三浦安針は本名ウイリアム・アダムスという英国人。オランダ東印度会社が東洋に派遣した艦隊の水先案内人となり、マゼラン海峡を通過して太平洋を横断し、モルッカ諸島に向かって航行中、大風にあたって九州に流れ着いた。のちに徳川家康信任を得て外交顧問となったが、航海術、天文学、造船術にもすぐれ、伊豆伊東で西洋帆船を建造。三浦郡逸見(へみ)村に250石を与えられ、三浦に住む水先案内人という意味で三浦安針と呼ばれた。安針は、1620年(元和6)に長崎県平戸で亡くなったが、遺言によってこの地に墓を建てたと伝えられ、1923年(大正12)に国の史跡に指定。墓石の形態は宝篋印塔(ほうきょういんとう)で、凝灰岩でできている右塔が安針の墓、安山岩の左塔が妻の墓である。京浜急行本線安針塚駅から徒歩約25分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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