三斗小屋宿(読み)さんどごやしゆく

日本歴史地名大系 「三斗小屋宿」の解説

三斗小屋宿
さんどごやしゆく

[現在地名]黒磯市板室

那須岳の西方、那珂川上流の山間標高約一一〇〇メートルの所にある。下野国北端の会津中街道宿場。北の野際のぎわ宿(現福島県南会津郡下郷町)まで二里三四町、南の板室いたむろ宿までは三里二町五四間。元禄八年(一六九五)会津中街道が完成。板室村内に当宿が成立したのもこの頃とみられ、おもに会津地方の人々が移住して物資輸送などに当たった。家には会津屋・港屋(煙草屋)三春屋・柏屋・伊勢屋・佐野屋・白木屋・大黒屋・越後屋などの屋号があり、一四戸ほどあったという。当宿と野際宿との間の標高一四六八メートルのおお峠は、街道最大の難所であった。また三斗小屋宿と板室宿との間にも麦飯ばくはん坂とよばれる急峻な坂があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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