万寿寺通(読み)まんじゆうじどおり

日本歴史地名大系 「万寿寺通」の解説

万寿寺通
まんじゆうじどおり

延暦一三年(七九四)の平安京開設の際に開かれた樋口ひぐち小路に該当。松原まつばら通一筋南を東西に貫通。「坊目誌」には「東は寺町に起り、西は堀川に至る。(中略)文明以来大に荒廃し、天正中再開する所なり」とある。名称由来は宝暦一二年(一七六二)刊「京町鑑」に、「此通柳馬場西入所に、古へ万寿寺といへる禅宗五山の一ケ寺ありしゆへに今に名とす」とある。「京雀」「京羽二重」などには「樋口通」とあるが、「今は万寿寺通といふ」(京雀)と記すように、近世では現通り名が一般的に使用されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報