一里鐘(読み)いちりがね

精選版 日本国語大辞典 「一里鐘」の意味・読み・例文・類語

いちり‐がね【一里鐘】

〘名〙
① 一里先の遠くまでよく響いて聞こえる鐘。
俳諧・小町踊(1665)ちらし「道遠き寺やかすみの一里鐘〈友貞〉」
② 一突きの音が長くて、人が一里歩く間響いているという鐘。
江戸名所図会(1834‐36)一「大銅鐘 一種の間の響尤長くして、行人一里を歴るとて、諺に一里鐘と称す」
③ (日暮れまでにまだ一里歩くことができるというところから) 入相(いりあい)の鐘を日の暮れの少し前に撞くこと。また、その鐘。
※俳諧・新続犬筑波集(1660)一一「山てらや道さへはなもいちりかね〈吉次〉」

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