日本大百科全書(ニッポニカ) 「一宮(兵庫県宍粟郡)」の意味・わかりやすい解説
一宮(兵庫県宍粟郡)
いちのみや
兵庫県西部、宍粟郡(しそうぐん)にあった旧町名(一宮町(ちょう))。現在は宍粟市の北東部を占める一地区。旧一宮町は1956年(昭和31)神戸(かんべ)、染河内(そめごうち)、下三方(しもみかた)の3村が合併して町制施行、一宮町が誕生した。同年さらに三方、繁盛(はんぜ)両村と合併。町名は神戸に鎮座する播磨(はりま)国一宮伊和神社(いわじんじゃ)にちなむ。2005年(平成17)千種(ちくさ)、波賀(はが)、山崎(やまさき)の3町と合併、市制施行して宍粟市となる。国道29号(因幡(いなば)街道)、429号が通じる。旧町域の90%以上が山林で、江戸時代に天領で保護されたこともあって、林業が中心。和牛飼育と手延べそうめん製造も盛ん。1976年下三方地区は集中豪雨のため大地すべりの被害を受けた。御形(みかた)神社の本殿は国の重要文化財。山上古墳としては大規模な伊和寺山の古墳がある。
[大槻 守]
『『一宮町史』(1985・一宮町)』
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