ロレンス(トマス)(英語表記)Thomas Edward Lawrence

旺文社世界史事典 三訂版 「ロレンス(トマス)」の解説

ロレンス(トマス)
Thomas Edward Lawrence

1888〜1935
イギリスの考古学者・軍人
第一次世界大戦でイギリス政府からカイロに派遣され,「アラブ人の対トルコ反乱を指導し,アラブ独立運動を助勢した」との伝説が,アメリカ人ジャーナリストによってつくられた。そのため「アラビアロレンス」像が形成されたが,現在,欧米諸国の研究およびアラブ人の証言でこれは否定されている。戦闘行動にも多少かかわったものの,連絡員としての活動が中心だったにすぎない。大戦後,「三重外交」の解決を策したチャーチルのもとで,それに協力し,その後発生するパレスチナ問題の原因をつくり出すことにもかかわったのが実像である。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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