ロジェール1世(読み)ロジェールいっせい(英語表記)Roger I

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロジェール1世」の意味・わかりやすい解説

ロジェール1世
ロジェールいっせい
Roger I

[生]1031. ノルマンディー
[没]1101.6.22. カラブリア,ミレト
シチリア伯。ノルマンのオートビル家タンクレディの末子で,ロベール・ギスカールの弟。兄ロベールとともに南イタリア征服に乗出し,カラブリアを平定 (1060) したあと,アラブからシチリアを奪取する計画を立て,1061年メッシナを占領。このあとロベールが南イタリア征服に戻ったため,ロジェールがシチリア征服の総指揮をとり,72年パレルモ占領に成功してシチリア伯の称号を得,91年のノトの占領によってシチリア全島の支配権を確立。シチリアにキリスト教を導入,普及させた貢献を認められて,99年教皇ウルバヌス2世からシチリア島における司教叙任権を与えられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報