レーア(英語表記)Rea, Domenico

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レーア」の意味・わかりやすい解説

レーア
Rea, Domenico

[生]1921. ノチェラインフェリオーレ
[没]1994.1.26. ナポリ
イタリア小説家。評論家 F.フローラのすすめで小説を書きはじめた。第2次世界大戦後のイタリア社会のグロテスクな様相をスケッチ風に描いた長編小説スパッカナポリ』 Spaccanapoli (1947) で認められ,『イエスよ,灯をともしてください』 Gesù,fate luce (51) でビアレッジョ賞を得た。ほかに『王様靴みがき』 Il re e il lustrascarpe (60) ,『ナポリ日記』 Diario napoletano (71) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レーア」の意味・わかりやすい解説

レーア
れーあ
Domenico Rea
(1921―1994)

イタリアの小説家。ほとんど学歴のないままに、さまざまな職業転々として、最後には美術館員になった。処女作は、第二次世界大戦直後の連合軍占領下の混乱を描いた『スパッカナーポリ』(1947)。ナポリの庶民生活を風刺微笑のうちに活写した作品が多い。『イエスさま、光を』(1950)、『王さまと靴磨き』(1960)、久しい沈黙ののちに発表された短編集『裸の商館』(1985)などがある。

河島英昭

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