ランゲ(Horst Lange)(読み)らんげ(英語表記)Horst Lange

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ランゲ(Horst Lange)
らんげ
Horst Lange
(1904―1971)

ドイツ詩人、小説家。リーグニッツ生まれ。画家を志してバウハウスに所属したが、のちベルリンで文学サークル「コロンヌ」に加わる。処女詩集は『夜の歌』(1928)。第二次世界大戦に工兵として従軍、モスクワ戦線で重傷を負う。詩集のほか、小説『黒い柳』(1937)など初期の作品にはオーデル河畔の故郷風土と自然に根ざすものが多いが、小説『消えかけた火』(1956)のような戦後の散文作品には戦争体験の重さがうかがわれる。

[青木順三]

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