ヨーロッパ極左(読み)よーろっぱきょくさ

知恵蔵 「ヨーロッパ極左」の解説

ヨーロッパ極左

ヨーロッパ全体では極左の活動は比較的下火になってきている。しかしテロ活動が全くないわけではなく、ギリシャやイタリアでは比較的多い。2003年にはギリシャ当局により、テロ集団「革命人の闘争(ELA)」の5人のメンバーが逮捕された。ELAの後身あるいは分派とみられる「革命の核(Revolutionary Nuclei)」のテロ活動への関与が疑われている。イタリアでは、左翼のテロリスト集団である「赤の旅団共産主義者闘争党(BR‐CCP)」が脅威を与えている。BR‐CCPによる政府要人暗殺は続き、03年3月にはBR‐CCPにより電車の中で警察官数人が殺害される事件が起こった。ドイツでは05年9月の総選挙で旧東ドイツ共産党系の極左政党の躍進がみられた。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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